ひさびさにいい本に巡り合えたので、みんなに伝えたい!と思って。
「ビジュアル思考大全」という本です。
この本は、思考をどのようにイラストレーションするか、またその手順や気をつけるべきこと、そしてそれがもたらす効果について、イラスト付きというかイラストに補足文章つきで描かれた本です。
おすすめポイント
簡単に読める。
活字が苦手な人でも、イラストがいっぱいでめちゃくちゃ頭に入りやすいです。そして活字より先にイラストが頭に飛び込んでくるので、その後の補足がとても分かりやすい。
またビジネス書って感じがあまりない、楽しい本なので、見ていて飽きないです。
絵がかわいい。
めっちゃかわいいのがいいですね。「フィッシュボーン図」が紹介されているのですが、ぼくも「特性要因図」として書くことはあります。でもこんなに可愛くない。
かわいいのは重要です。
気持ちにも言及されている。
ブロックごとにフレームワーク運用のマインドが紹介されているところ。またネガティブマインドにも言及されている。
「やってみよう!」という気持ちにさせてくれるし、やるときに、「こんなネガティブな気持ちになったら注意して」とあらかじめ教えてくれています。
描くことに対する身体的な洞察。
身体的なフィードバック(感触や音など)も大切にされています。ぼくはPCで図を書いてしまうようになって紙を捨ててしまったのですが、この本を読んで紙とペンを復活させました。
フレームワークのなかには絶対にPCではできないものがあり、それはどれも素晴らしいものでした。
紙とペンはやはり人類最高のメディアですね。
推しフレームワーク
僕が好きなフレームワークは「ポイントキューブ」で、トピックスをさいころにしてしまうものです。思考が質量がある「もの」になってしまう。転がして遊べる。
「ドリームプレーン」も最高。これは重い内容がいいですね。現在抱えてる問題とか、こうなりたいというビジョン。それを紙に書いて紙ひこうきにして飛ばす。
「役割ドーナツ」はシステムでも機能構成図の補助要素としてたまに書くものなのですが、紙のイラストにしてやってみると、PCで書く時より「書きたい」と思う要素が違うような気がします。身体的なフィードバックがあるせいなのかな・・・。
やってみるとペンの色がもう少したくさんほしくなる。ボールペンよりもファインライナーのような、ペン先がちょっとやわいやつが書き心地がいいかなって感じました。
むずかしいと思った点
第4章の「対話のたき火」にて、ワークショップに使えるフレームワークが紹介されています。
思考の視覚化が普段できている人向けかなぁと思いました。ビジュアル思考に慣れていない人ってペンと紙の前で固まっちゃうんですよね。みんながイラスト得意な会社だったら、やったら楽しいかなって思いました。システム屋がみんなでMiroにラクガキするときみたいな感じ?
もちろんこの本はワークショップの本ではなくてビジュアル思考の本なので、ワークショップで運用するという視点はまた別件かもしれない。
おすすめ
ぼくは思考のビジュアル化手法を集めるのが趣味で、状態遷移図、マインドマップ、マンダラート、特性要因図、スイムレーン図などは普段から運用しています。
というのも言葉・・・特に話し言葉を操るのが苦手なので、思考を反芻するために言語以外の方法を必要としています。
そんな自分にとっては大好物の書籍でした。